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  東洋医学の陰陽論では、すべてのものは陰陽両面の総和であり、陰陽はお互いに影響しあってバランスをとっているとしています。

 心と体を陰陽と考えれば、こころだけ体だけが病むということはありません。また体を治療するということは、バランス上、こころの治療にも通じることになります。

 一方を整えれば、必然的にもう一方も整うという、陰陽・心身は一対にして全体という考え方です。

 また、今回の例では、薬と恐怖感が一つのポイントになるように思います。他人との接触を怖がるようすもありましたし、薬を飲みつづけたことも恐怖感に由来しています。

 「五臓の色体表」では恐怖感は腎臓と関連するとしていますが、実は全身のなかで、腎臓の反応部だけに色素反応がでていたのです。(ほかは、前述のように虚の反応か水疱反応のみでした)

 そしてこの方、遊走腎(腎臓の位置が動いてしまう)という症状もあるという・・・。

 やはり、心身は一体なのでしょう。恐怖を感じないほどに体(腎臓)に力がつけば、薬と決別できるかもしれません。

 そして大変だとは思うのですが、こころの病いという歯車は、このあたりが逆転の糸口になるような気がします。