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「足三里」に4号カップ、
「上巨虚」に3号カップを吸着。
大きいカップで胆経とともに
治療する方法もあるが、
胃経のみに治療する場合は、
胆経の横に対して、胃経は
前というイメージで吸着させる。
あお向けの状態で足の胃経をさぐると、右足だけ筋肉がひきつっていました。また、足先に目を向けると、右足の第二指が委縮したようになっていて、爪の色も黒ずんでいます。足の第二指へは胃経も通じていますし、不審に思い、さっそく胃経をカッピング施療してみることにしました。
まずは左右の胃経「足三里」と「上巨虚」にカップをつけてみました。「上巨虚」は有名な「足三里」の4号カップで1カップほど下に位置し、3号程度のカップを前方から垂直に吸着させるとよいようです。 色素反応は、「足三里」はさほどではありませんでしたが、「上巨虚」は右足だけが薄黒い紫がかった色で、経絡的には腕の大腸経よりも足の胃経に問題があるように思われました。というのは、背部の「大腸兪」と同様、痛みのある右側だけに反応があったからです。 また、大腸経と胃経はともに「陽明」と呼ばれる経絡で、いわば隣組の共同関係あたっているのです。このことは「経絡の相互関連図」で、この2経絡が太線で結ばれていることを確認してみてください。 さらに「上巨虚」は、胃経に所属していますが「大腸のツボ」と記している古い文献があります。断言はできませんが、今回の色素反応はこのことを実証しているようにも感じられました。 それにしても、経絡やツボの理論は難しいけれどおもしろいと思います。施療に行き詰ったときなど、「経絡の相互関連図」を参考にして経絡の裏表や隣組にも注目してみてはいかがでしょうか。
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