小腸経の肩コリは、肩の後ろ面、肩甲骨などがポイントになると考えてよいでしょう。肩甲骨の中心付近には、小腸経「天宗(てんそう)」という有名なツボがあります。ここは、乳房や心臓の疾患にもよく反応が現れるといわれています。

また、肩甲骨の上部で肩関節へ横に連なるように触れる骨((けん)(こう)(きょく))の骨ぎわには、いくつかの小腸経のツボがあります。とくに肩甲棘の外端下部や、そのやや下で腕との境目にある「(けん)(てい)」付近は、腕のシビレ感と関連が深いようです。

今回もこの部位を圧したときに、体をビクンとさせるような痛みがあり、小腸経の異常を疑うキッカケになりました。

さらに肩甲骨の内側の上端付近には「肩外兪(けんがいゆ)」があり、ここも小腸経の肩コリには欠かせないツボのひとつです。

これらのツボの位置や骨・筋肉といった体の構造を考えると、腕を前方や後方に振り回す動作、つまり腕を使って体をねじるような動作に関係していることになります。

これは、実際にやってみたほうがわかりやすいでしょう。日常生活では、片手で逆側のものに手を伸ばしたり、体をひねって後ろのものに手を伸ばすといった動作です。

また、両腕を前や後ろで交差させるような動作も同じことで、このときには肩甲骨が大きく連動していることもわかると思います。

これらの動作で痛みが増すなどの変化があるようでしたら、小腸経の肩コリを疑ってみてください。

なお、小腸経は、五十肩やガンコな肩コリに関連することが多いこともつけ加えておきたいところです。

 

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