40歳台も半ばを過ぎると、腕が上げられない、後ろへ回せないといった症状があらわれることがあります。俗にいう「四十肩/五十肩」で、自然に治ることもありますが、右がよくなったら左がダメになったり、明け方に目が覚めてしまうほどの痛みがあったりすることもあります。また最悪の場合、そのまま関節が固まってしまうこともあるようですから、あなどることはできません。

ある研修会で、こんな質問を受けました。

「主人の腕が上がらないので吸玉カッピング療法をしています。肩関節の筋肉に大きなカップをつけて瘀血をガッポリとるとよくなるのですが、日がたつと元にもどってしまいます」

一定の効果はあるが、このままで完治できるのか不安だ、といったところだと思います。

腕を上げる動作は肩関節部の腕のつけ根の筋肉(三角筋)によるところが大ですから、ここをスッポリと収まるようにカップ吸着することは悪くありません。ただ大量に、しかも頻繁に瘀血を出すとなると、貧血や栄養補給との兼ね合いが気になります。

そして効果が長続きしないということについては、確かに進行中の病いを施療していると、病状が一進一退してしまうことは少なくありません。ただ、それだけで片づけてしまうのはどうでしょうか。このことも含めて、別の例もご紹介したいと思います。

 

   すべての画像・データーについて無断転用・無断転載を禁じます。 
Copyright©2013-2022 健医志 All Rights Reserved.